和紙

私たちの和紙
和紙は1300年以上の歴史を持つ日本の伝統的な素材で、その製造には世代を超えて受け継がれてきた複雑で多段階の工程が必要です。
持続可能な素材である和紙は、主にコウゾ(楮)の繊維から作られ、その強度、耐久性、そして独特の風合いで知られています。和紙は、書道用具、障子、提灯、ランプシェード、衣類など、幅広い用途に使用されています。
当社の和紙はすべて、吉村祐樹によって手漉きで作られています。伝統的な製法を用いて、一枚一枚丁寧に手作業で漉き上げ、厚みや模様に変化を持たせています。層の間には、樹皮、植物繊維、葉など、異なる素材を挟み込み、独特の模様を生み出しています。光が和紙を通過すると、これらの特性がさらに強調され、紙の複雑で視覚的に魅力的な質感が際立ちます。
多くの和紙は、薄さや繊細な表情が特徴として語られることが多いですが、私たちの和紙は、より素朴で、時には少し粗さを感じさせる佇まいを持っています。これは、日本の伝統的な紙漉き技法である「溜め漉き」によるものです。溜め漉きとは、和紙の原料となる繊維を、簀桁(すげた)の中で自然に落ち着かせ、水が引くのを待つ製法です。一般的な「流し漉き」が、繊維を何度も動かして均一で滑らかな紙をつくるのに対し、溜め漉きでは繊維がその場に静かに留まります。
このゆっくりとした工程によって、やや厚みがあり、やわらかな質感と、自然なムラを備えた和紙が生まれます。こうした有機的な表情は一枚一枚に個性を与え、特に照明として用いたとき、光が透過することで和紙の奥行きや温もりがいっそう際立ちます。
また、私たちは和紙の強度を高めるため、こんにゃく芋のデンプンから作られる天然素材「こんにゃく糊」を施すことがあります。これは古くから和紙の耐久性を高めるために用いられてきた方法です。この処理によって、和紙は水分によるダメージから守られるだけでなく、紙に適度な張りと構造が生まれ、自立するランプシェードや照明などにも適した素材となります。
和紙と光の相互作用|和紙は光を柔らかくする
和紙は独特の透光性で知られています。すりガラス、洋紙、プラスチックなど、他の透光性素材が広く用いられている中、和紙は構造的にも美的にも際立った特徴を備えています。
和紙の長い繊維は複雑かつ不規則に絡み合い、繊維の間に大小様々な隙間を作り出します。光がこの隙間を通過すると、和紙特有の柔らかく温かみのある光が生まれます。
和紙は、何枚も重ねても驚くほど高い透光性を保ちます。この独特の特性が、和紙が日本の建築、照明デザイン、そして伝統工芸において長年にわたり利用されてきた理由です。
